変種植物図鑑

Q.驚き、桃の木、さんしょの木。ところで「おどろ木」って どんな木なんだろう?どんな花?どんな葉?

A.
一般にはよく知られていませんが「おどろ木」は特定の種類の樹木ではなく、各地方の奇妙な樹木につけられる総称です。
普通は栗や桐につけられることが多く、
「びっ栗」
「どっ桐」

がその代表ですが、時には
「そっ栗」
「ひとりっ桐」
「はっ桐」

がおどろ木に数えられることもあり、さらに茸にまで援用され

「ボク茸」
にその名が冠せられることもあります。

どっ桐のなかでも特に大きなものは、
「とびっ桐」
の名で親しまれています。


Q。しゃっ栗、すっ桐、はっ桐、これっ桐はどこに属する木なんだろうか。

A.
難しい問題ではありません。
しゃっ栗は軽い「病木」
すっ桐「便木」
はっ桐「言い杉」
これっ桐「移り木」
それぞれ属しています。


Q.その他有名な樹木について教えてください。

A.

言い忘れましたが、一部の地域では樫の仲間の
「うお樫(うおがし)」
のことをおどろ木と呼ぶことがあります(ギョッ!)。

「移り木」の仲間
には
「これっ桐」
とともに
「浮木(うわき)」
「みつまた」
「あや樫」

などがあり、
「堅木(かたぎ)」
「急樫(いそがし)」
「金梨(かねなし)」

それから茸の仲間の
「妻茸(つまだけ)」
トウヘン木〈ボク)の類です。

これらは風よけの林、いわゆる
防不倫(ぼうふうりん)
として使われることが多いようです。

「言い杉」
以外にも、杉の仲間は多様で
「しゃべり杉」
「でき杉」
「やり杉」

など、際限がありませんので、この程度に留めておきます。

草本の方に行きますと、意外な事に「ラン」と思われているものの中に「ボケ」の仲間がいて驚かされます。
「しラン」
「わかラン」
「生糸ラン」

が三大ボケランとして有名です。

他にも
「ばか草(ばかくさ)」
「アホ草(あほくさ)」
「ばかやり草(ばかやりそう)」

など、言い出したら桐がありません。





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